人と企業のあり方が大きく変化する現代は、働き方も多様化しています。
特に、ビジネスにリモートワークが当たり前に取り入れられるようになってからは、フリーランスとして独立する人も増えてきました。
そこで今回は、特にフリーランスクリエイターのブランディングを助ける、かっこよくクールな名刺をつくる3つのコツをご紹介します。
出典:フリーランス実態調査2021/ランサーズ_PR(2021年3月31日)
インターネットでクリエイターとクライアントをつなげるクラウドソーシング「ランサーズ」が2021年3月に発表した資料によると、近年は個人事業主などのフリーランス人口が増えているという報告がなされています。
これは、日本でもクラウドソーシングをはじめとするサービスが充実し、フリーランスクリエイターが活躍する土壌が育ってきたという証左でしょう。
しかし、逆にいえばそれだけフリーランスとしてのライバルが増えているということでもあります。
そんな中で「選ばれるクリエイター」となるには、仕事のクオリティもさることながら、クリエイターとしてのブランディングも重要となります。
特に、近年はリモートワークで完結するビジネスも多くなってきたとはいえ、数少ないクライアントとの打ち合わせの際、自身と自身のビジネスをひと目で表せる名刺を用意しておけば、一発で相手の心をつかむこともできるでしょう。
フリーランスのクリエイターであれば、企業ではできないような思いきったデザインの名刺をつくることもできますし、むしろ少し「攻めた名刺」のほうが、初対面の相手に自身を印象付けることができるはずです。
デザイナーやエンジニア、あるいはWebライターや動画編集者など、フリーランスクリエイターの活躍フィールドは広がり続けています。
そんな中で、初対面の相手の印象に残りライバルから抜きん出るためには、イメージに合わせた「かっこよくクールな名刺」をつくるのがおすすめです。
かっこよくクールな名刺をつくるには、次の3つに注意するとよいでしょう。
それぞれについて、くわしく解説します。
名刺という限られたスペースを有効に使ってブランディング戦略を行うためには、なによりも「必要な情報を効果的に見せる」ことが重要です。
かっこよくクールな名刺をつくる最初のステップは、いかにうまく情報を選択するかということにあります。
一般的に名刺に掲載する情報といえば、次のようなものが考えられます。
フリーランスであれば会社名やロゴ、役職は必要ないかもしれませんが、職種は記載しなければならないでしょう。
また、フリーランスの場合、住所を記載しないことも多いとは思いますが、その代わりにSNSのアカウントなどが必要となるかもしれません。
その中で、「本当に名刺に記載すべき情報」はなんであるかを取捨選択し、できる限りシンプルな情報で構成したほうが、名刺の紙面がスッキリしてかっこよくまとまります。
クリエイターとして活躍するには、その主戦場はオンラインとなるでしょう。
そのため、リアルの場で使用する名刺も、単なる「名刺という紙のブランディングツール」で終わらせては、あまりにももったいないといわざるを得ません。
住所と名前だけを記載した、従来型の名刺としてだけつくるのであれば、機会損失となってしまいます。
オンラインが活躍フィールドの中心となる最近のフリーランスクリエイターは、従来のように名刺だけで完結しない、インターネットをからめたブランディングが有効です。
名刺には、SNSのアカウントや自身のポートフォリオURLを記載し、リアルツールの名刺と、オンラインツールの融合をはかるのも1つの戦略でしょう。
など、フリーランスクリエイターとして活躍していくためには、今やリアル名刺とオンラインをうまく融合させることは、必須のブランディング戦略なのです。
次に注目すべきは、名刺に使う用紙選びです。
ここでは、かっこよくクールな印象を与えてくれる用紙の種類に加え、紙以外の素材例をご紹介します。
一般的な名刺に使われている用紙といえば、「マット紙」「光沢紙」「上質紙」などが多いでしょう。
しかし、フリーランスのクリエイターであればこうした定番の名刺用紙ではなく、個性を打ち出せる名刺用紙を使いたいところです。
また、紙自体に加工を施した用紙もおすすめです。
かっこよくクールな用紙例は、次のようなものが考えられます。
名刺の「用紙」といっても、なにも「紙」を使わなければならないというわけではありません。
紙以外の特殊素材を使って名刺をつくれば、クリエイターらしいクールなブランディングに一役買ってくれることでしょう。
名刺に利用できる紙以外の素材は、次のようなものがあります。
最後は、デザインのコツをご紹介します。
情報を精査して、用紙の種類や素材にこだわってみても、デザインの基本ができていなければすべて台無しです。
ここでは、フォント選び、余白の使い方、そしてデザインの黄金比について解説します。
名刺とは、ごく限られたスペースに多くの情報を盛り込まなければならないため、できる限りシンプルなデザインとすることが望ましいでしょう。
そのためには、1枚の名刺に使用するフォントの系統をそろえることが重要です。
ゴシック体系、あるいは明朝体系などが混ざりあったフォントを使ってしまうと、雑多な印象となってしまいます。
名刺の中でもっとも目立たせたい情報(名前や屋号など)のフォントを決めたら、それ以外の情報はそれに準じたフォントを利用するように注意しましょう。
かっこよく、そしてクールな名刺デザインとする際に、気をつけなければならないのは「余白を活かす」ということです。
前述のように、名刺とはごく小さな紙片に過ぎず、その表面を情報で埋め尽くしてしまえば、どうしても窮屈な印象を与えてしまいます。
名刺の上下左右に適度な余白が残されているからこそ、人間の目は必要な情報のみを一瞬で読み取れるのです。
適度な余白を活かしつつ、文字間・行間にも気を使うことで、クールなデザインは完成します。
名刺のサイズは、名刺4号と呼ばれるもっとも代表的なサイズで91mm×55mmでつくられています。
この比率は1:1.654となっているのですが、「黄金比」と呼ばれる1:1.618(約5:8)と近似値で、人が目にしたときに「もっともうつくしいと感じる」比率が応用されているのです。
黄金比とは、古代ギリシャの時代から「神の比」と呼ばれるほど、人に「うつくしい」「安定している」「落ち着く」などの印象を与える比率のことで、古来よりさまざまな有名デザインにも応用されてきました。
この黄金比をデザインに応用することで、パッと見て落ち着く安心感のある名刺をつくることができるのです。
かっこよくクールな印象を与える名刺をつくる際に、気をつけたい3つのポイントについて解説しました。
フリーランスで活躍するクリエイターであれば、「いかにも仕事ができそう」なブランディングは重要です。
そのためにも、本記事で紹介した3つのコツなどを参考として、かっこよくクールな名刺をつくって、ぜひともクライアントのファーストインプレッションをつかんでください。