一般的な名刺というものは、男女差でデザインが変わるということはありません。
しかし、近年は日本でもフリーランスとして働く人が増えてきたように、企業よりも個人をブランディングする名刺を作るケースも増えてきたのではないでしょうか。
そこで今回は、個人をブランディングする際のキーワードを「かわいい」にしぼりこんで、かわいい名刺を作る際の用紙選び、フォント選びについてご紹介します。
女性クリエイターやお子さん相手の商売に限らず、初対面の相手にソフトなイメージを伝えたい方はどうぞご参考としてください。
名刺によるブランディングと考えると、真っ先にデザインが頭に浮かびがちでしょう。
しかし、名刺はごく限られたスペースでしか情報を伝えられないビジネスツールです。
そのため、印刷される情報以前に、ベースとなる用紙も重要な構成要素となります。
まずは、そんな「かわいい名刺の用紙選び」について考えていきましょう。
一般的なビジネス名刺といえば、白、クリーム色やアイボリーなど、白系統の色が普通でしょう。
あるいは、クリエイティブな業種であれば、あえてクールな印象を演出するため、黒や紺色を選ぶことがあるかもしれません。
しかし、フリーランスなどでライバルとの差別化をはかる際には、思い切った色の用紙を使ってみるのもおすすめです。
かわいい名刺を作るには、ピンクや黄色、ミントなど淡いパステルカラーの色もよいでしょう。
あるいは、ビビットカラーや蛍光カラーの用紙を利用してみることも、思い切ったブランディングのためにはおすすめです。
>>過去記事「【フリーランス必見】クリエイター向けのかっこよくクールな名刺をつくるコツ3選」
ビジネスシーンで使われる名刺は、そのほとんどが長方形のハズです。
しかし、その長方形の角にキャッシュカードのように丸めた加工を施すことも、かわいい名刺にはおすすめします。
もちろん、その角丸加工の度合いを大きくして、楕円に近い極端な加工をしてみるのも、クリエイティブな職種の名刺であれば、かえって印象的な演出となるでしょう。
さらに思い切った変形名刺として、葉っぱやハートの形に用紙を加工するのも、職種によってはライバルとの大きな差別化となるはずです。
用紙の種類を選ぶ際には、かわいさを何で演出するかを決めることが重要です。
印刷されたテキストやイラストで演出したい場合は、印刷のノリがよい用紙を選ぶほうがよいでしょう。
また、紙色を活かした名刺を作りたい場合には、用紙自体に特殊加工が施された、見た目と手ざわりに特徴がある用紙を選ぶのもおすすめです。
名刺とは、名前や連絡先などの情報を、的確に相手に伝えるためのツールです。
その分、テキスト情報を伝えるフォント(書体)の持つ役割は重要で、フォントの選び方次第で名刺の印象は大きく変わります。
そこで、かわいいフォントの例をご紹介するとともに、フォントを決定する際の注意点についてご紹介します。
一般的なビジネス名刺には、次のようなテキストデータが必要です。
特に最近では、個人で活動する場合にはSNSアカウントは欠かせない情報になっているため、日本語表記と英語表記が紙面に混在する場合がほとんどでしょう。
日本語と英字のフォントを同じにするのか、または別のモノを使ってもイメージだけは統一するのかは、大きなポイントです。
とはいえ、名刺とは91mm×55mm程度(名刺4号の場合)の限られたスペースに、多くの情報を詰め込まなければなりません。
そのため、フォントを決定する前に「どこからどこまでの情報を掲載するか」といった、情報の精査が欠かせないステップとなります。
情報があまりに多い場合には、表面と裏面で日本語と英字をわけたり、ホームページURLやSNSアカウントは裏面にまとめたりといった工夫をして、視認性の高い名刺デザインとすることも、重要なブランディング戦略です。
印象的なキャッチコピーで自身のブランドイメージを伝えたり、複数のSNSアカウントを記載したりすることによって、自らのビジネスに積極的に活用できるのも名刺の役割です。
そうはいっても、前項で解説したとおり名刺という限られたスペースに記載できる情報には限りがあります。
そこで、自身のブランドイメージを的確に表現するイラストを効果的に使ったり、SNSアカウントをQRコード*化して記載したりといった、画像をテキストデータの補助的役割として利用するのもおすすめです。
また、「ココナラ」に代表されるクラウドソーシングサービス(受注者と発注者をつなげるサービス)を利用して、自身のかわいらしい顔アイコンを作成してもらい、名刺に掲載するのも親しみを持って受け入れてもらえるでしょう。
*「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
ビジネス名刺に多くつかわれているのは、ゴシック体や明朝体、あるいは毛筆体(日本語)やスクリプト(英字)のような筆記体がほとんどです。
しかし、こうしたフォントはカッチリとした印象は残せるものの、かわいいというにはいささか語弊があるでしょう。
そこで、思い切って次のような可愛い印象が際立つフォントを使ってみることもおすすめします。
これらのフォントは、どれも個性的で印象深い書体となっています。
近年はこうした手書きイメージのフォントでも、商用利用可能なフリーフォントもネット上の素材サイトで手に入れられる場合もありますので、試してみてはいかがでしょう。
ただし、こうした個性的なフォントは、イメージが強く出過ぎる場合もありますので、使用の際にはブランドイメージをしっかりと確立した上で利用するようにしてください。
欧米では女性のクリエイターなどでも、多くの場合「かわいい」という印象よりは、クールでわかりやすいブランディングをすることのほうが多いでしょう。
いわば、「かわいい」という表現は、日本らしい特徴的なブランディングイメージの1つなのです。
しかしそうはいっても、そのイメージがすべての職種で有利に働くとは限りません。
そこで本記事の最後に、かわいい名刺のメリットとデメリット、そしておすすめの職種についてご紹介いたします。
近年増加している女性クリエイター、あるいは子どもやペットをターゲットとした職種などでは、名刺で「かわいい」印象のブランディングをすることもおすすめです。
本記事では、そんなかわいい名刺に必要な要素について解説しました。
こうした工夫によって、あなたの名刺も「かわいい」ブランディングができることは間違いありません。
まずは「自身のビジネスはどういうターゲットに向けたどういうブランディングなのか」をしっかりと設定した上で、その方向性によってはぜひとも「かわいい」名刺でライバルとの差別化を図ってみてください。