商談などビジネスの現場において、初対面の相手にわたす名刺の役割は重要です。名刺は、小さな紙片一枚で、持ち主が「どこ(会社)」の「誰」であり、「どのような」立場の人物なのか、ひと目でわからなければなりません。
それに加えて、企業や個人のブランディングイメージをしっかりと伝え、初対面の相手から好印象を引き出すことができれば、そのビジネスの大半は成功したようなものです。
そこで、この記事では、ビジネスにおいて相手から好印象を引き出す効果的なデザインについて、3つのアイデアをご紹介します。
名刺を強力なビジネスツールとするためにも、ぜひともご参考としてください。
ビジネスにおいて、初対面の印象を左右する「見た目」の役割は重要です。
商談に臨む際に服装や髪型の乱れがあったり、暗い表情をしていたりしては、相手に不安や不信感を与えてしまうかもしれません。実際に話しに入る前の見た目でその後の商談の成否が決まってしまうことすらあるでしょう。
ビジネスでは人の見た目が重要なように、好印象をもたれる名刺も見た目が大事なのです。
大前提として、折れ曲がったり、角がヨレヨレになったりした名刺は論外ですし、未使用名刺の保管や持ち運びにも充分に注意しなければなりません。
しかし、それよりも重要なのは、名刺そのもののデザインを、しっかりとブランドイメージに即したデザインとすることです。
ビジネスで初対面の相手から好印象を引き出す名刺をデザインするには、次の3点に着目するようにしましょう。
それぞれについて、さらに詳しくご紹介します。
基本的にビジネスで使用される名刺の場合、印象的なデザインよりも、情報をしっかりと伝えることが重要となります。
そう考えた場合、記載情報を正確に伝えられる書体の持つ役割は重要です。
例えば、士業の名刺にあまりポップな書体を使っても、信頼感を獲得するのは難しいでしょうし、逆に個性が重視されるクリエイターの名刺が教科書や新聞の活字に見えてしまっては、せっかくのイメージも半減してしまうでしょう。
ブランドイメージにあった書体を使用することで、自社の商品やサービスをより強くアピールすることもできます。
ビジネス名刺で使用されることの多い、代表的な書体は次の3つです。
CI(コーポレートアイデンティティ)とは、企業の独自性や理念といったものを視覚や言葉で表したものです。
いわば、その企業が「どのような企業であろうとしているのか」を表した概念といえるでしょう。
CIを構成する大きな要素の1つが、ロゴデザインなどの資格情報で、色や形が重要となってきます。
特に色使いはひと目で企業の文字通り「カラー」を伝えることができますので、何色を使うかによって企業やブランドのイメージを決定づけることができるのです。
名刺に使用する色も、当然CIで決められた色にするべきで、それによって統一感を持ったイメージで自社ブランドからのメッセージを伝えられます。
つまり、名刺に「何色を使うべきか」は、単に「目立つ」や「きれい」といった理由で選ばず、CIに即した色使いをしなければならないのです。
名刺に記載すべき情報は、概ね次の通りです。
これに加え、近年は公式サイトやSNSアカウントのURLを記載する場合もあるでしょうし、商品の写真や地図などを掲載したい場合もあるかもしれません。
ただし、限られた名刺の裏表に、伝えたい情報をすべて記載してしまっては、ごちゃごちゃした印象となってしまい、受け取った相手も困惑してしまうでしょう。
それらの情報をすべて紙面にうまく収めるのは、デザイナーの力量とはなりますが、それ以前に「どうしても伝えたい情報」のみを取捨選択することも重要です。
特に表面はそのことにフォーカスし、できる限り少ない情報量でまとめ上げることで、一番伝えたいことを相手にしっかりと覚えてもらえるとともに、見た目的にもスッキリとしたメッセージ性の強い名刺デザインができあがります。
ビジネスシーンで初対面の相手の印象を決定づける、名刺の「見た目」を構成する3要素について解説してまいりました。
これら3つのポイントに留意してデザインすることで、企業のブランドイメージをより強く伝えられる、「見た目」のよい名刺が作れるはずです。
名刺によって伝えたい、一番のメッセージはどこにあるのか?このことをしっかりと見極めた上で、ぜひとも初対面の相手から好印象を引き出す最強のビジネスツールを手に入れてください。