名刺の歴史【中国編】

皆様は名刺を使う機会は御座いますか?
以前外回りの仕事をしていた際はそれなりに使う機会がありましたが多くて月に数枚程度でした。
同じ仕事をしている同僚に一カ月で100枚使用した人が居てびっくりした事を思い出しました。

現在は名刺を作成する仕事に携わっている私ですがその時は名刺を作る側の人間になるとは思ってもみませんでした。

さて、今回は意外と知られていない名刺の起源・歴史を紹介したいと思います。
名刺交換の際の小話として使用もできるかと思いますのでご参考ください。

 

なぜ、そもそも名紙ではなく名刺と書くのでしょうか。
刺という漢字はみなさまご存じの通り、さす(刺す)・とげなどで用いる漢字です。

調べてみるとさまざまな説や起源があるようなので一例ですが記載させて頂きます。

説1、「謁」「刺」と呼ばれた細長い竹木の板(25センチメートル、横幅数センチメートル程度)に氏名や来訪要件を書いて、取り次ぎの為に使用人に渡していた。

説2、当時は、紙がなく竹や木の板に名前や要件を書きそれを地面や箱に刺していた為、中国では竹の事を刺と呼んでいるからや、地面に刺すからそのまま刺と呼ばれるようになった。

説3、正式な日付までは発見できませんでしたが1984年の6月安徽省馬鞍山市雨山区雨山郷の紡績工場の建設予定地で朱然の墓が発掘された結果、副葬品に彼の「名刺」が発見された。
幅の狭いものは「木刺(もくし、名刺木簡とも)」、広いものは「木謁(もくえつ、名謁木牘とも)」と呼ばれそれが名刺の起源になった。

等々、今回改めて調べて見るといろいろな説や起源を見つける事ができました。意外にも、その全てが紀元前の中国の説でした。

 

ちなみに中国が名刺発祥の国との説を何点かご紹介させて頂きましたが、一昔前から国内の取引では名刺交換の文化はほとんどなく、基本的に国外の取引でのみ名刺交換を行っていたようです。

また、名刺交換後は机に並べて帰る際に片づける日本と異なり、名刺を片付けるタイミングは自由ですが商談中に名刺をあまり見てはいけないそうです。理由は記憶力の悪い人と印象付けてしまうからだそうです。

さらに現在の中国では名刺交換の文化はもっと減り、Wechatと呼ばれる中国版のLineのようなもので名刺情報を交換するケースが増えているそうです。

調べる前は、起源はヨーロッパにあると思っていました。私以外にも起源はヨーロッパにあると思った方は多いのはないでしょうか。もちろんヨーロッパの起源の話はありますがそれは16世紀になってからのようです。

 

さて、名刺に興味は持って頂けましたでしょうか。
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