名刺に用いる英語表記part2|住所・氏名・電話番号はどう表す?

前回の「名刺に用いる英語表記|会社名・部署・肩書(役職名)はどう表す?」の記事に引き続き、名刺に用いる英語表記のパート2として、今回は「住所・氏名・電話番号」を英語で表記する場合の例と注意点についてご紹介します。
この中でも特に住所は、「英語表記だとどうなるの?」と戸惑ってしまうケースが多いのではないでしょうか。
例を交えてお伝えしますので、これから名刺作成をお考えの方、新たに名刺に英語表記を取り入れたい方は、ぜひご参考下さい。

「住所」を名刺に英語表記する場合

「住所」を名刺に英語表記する場合
まずは住所を名刺に英語表記する際のポイントを押さえておきましょう。

1. 記載の順序は「住所の狭い範囲→広い範囲→国」
2. 都道府県、市区郡町村はローマ字表記(英訳表記でもOK)
3. 市区郡町村の表記には「-(ハイフン)」と「,(カンマ)」を用いる
4. 県名や建物名など略する場合は「.(ピリオド)」を用いる
5. 国名、都道府県、市区郡町村、建物名などの頭文字は大文字

例として、弊社の住所を日本語と英語で表記してみます。

【日本語表記】
〒641-0036 和歌山県和歌山市西浜1660-421

【英語表記】
1660-421 Nishihama , Wakayama-shi, Wakayama, 641-0036 Japan

こちらをもとに1.~5.の各項目について見てみましょう。

1.記載の順序は「住所の狭い範囲→広い範囲→国」

日本語の場合、以下の順番で表記しています。
①郵便番号 
②都道府県 
③市区郡町村
④丁名・番地・号
⑤建物名・部屋番号・階数(あれば)

そして英語表記では、以下の順番で表記しています。
①建物名・部屋番号・階数(あれば)
②丁名・番地・号
③市区郡町村
④都道府県
⑤郵便番号
⑥国名

順序が日本語表記と逆になっていることがお分かりだと思いますが、このように住所の狭い範囲から順に記載していき、最後に国名を記載します。

2.都道府県、市区郡町村はローマ字表記(英訳表記でもOK)

都道府県や市区郡町村の名前は、基本的にそのまま日本語での読み方をローマ字に変換して記載します。
市、町、村においては英訳を用いる場合もあるので、英訳表記をしても構いません。

和歌山県 → Wakayama あるいは Wakayama
和歌山市 → Wakayama-shi あるいは Wakayama-city

ちなみに市区郡町村は次のようになっています。

ローマ字 英語
(表記しない) Metropolice(一般的に名刺では使用しない)
(表記しない) circuit prefecture(一般的に名刺では使用しない)
(表記しない) prefecture/pref. (一般的に名刺では使用しない)
(表記しない) prefecture/pref.
-shi city
-ku ward(ほぼ使用しない)
-gun county(ほぼ使用しない)
-cho / -machi Town
-son / -mura village

県の場合は、「prefecture」ですが、省略して「pref.」と表記しても構いません。(省略のケースについては後述します)

3.市区郡町村の表記には「-(ハイフン)」と「,(カンマ)」を用いる

1660-421 Nishihama , Wakayama-shi, Wakayama, 641-0036 Japan

各区切りとして「,(カンマ)」を用いて表記します。
また、次の場合は「-(ハイフン)」を用いて表記します。

  • 固有名と行政区分名の間
    (例)Wakayama-shi
  • 固有名に接頭語が付く場合
    (例)Higashi-Osaka
  • 読み間違えを防止したい場合
    (例)Shin-ueno
    ※nの後に母音が来る場合など。必須ではない。

4.県名や建物名など略する場合は「.(ピリオド)」を用いる

名刺に県や建物名などを略して記載する場合には、「.(ピリオド)」を用いて表記します。

(例)prefecture → pref.

ちなみに省略して表記するケースには、村(village → Vil.)、ビル名(〇〇building → bldg.)などがあります。

5.国名、都道府県、市区郡町村、建物名などの頭文字は大文字

国名、都道府県や市区郡町村、建物名などの頭文字は、全て大文字で表記します。

1660-421 Nishihama , Wakayama-shi, Wakayama, 641-0036 Japan

場合によっては「Wakayama-pref.→Wakayama-Pref.」と表記することもありますが、どちらでも構いません。

「氏名」を名刺に英語表記する場合

氏名」を名刺に英語表記する場合

名刺に氏名を英語表記する場合にも、ちょっとしたポイントがあります。

ヘボン式ローマ字を使用する

名刺に氏名を英語で記載する場合はローマ字表記になりますが、ローマ字の中でも「ヘボン式ローマ字」で表記します。
ローマ字にはヘボン式だけでなく訓令式などの種類がありますが、パスポートに記載する際のローマ字の種類が「ヘボン式」と定められていることもあり、ほとんどの場合で名刺でもヘボン式ローマ字が使われています。

姓と名の順番は2パターンある

姓と名の表記の順番は、「名→姓」と「姓→名」の2パターンがあります。
一般的に名刺に限らず名前を英語で表す際には、「名→姓」の順で表すことが主流です。
しかし2019年に日本政府によって、公文書などに日本人の名前を英語表記する際は「姓 → 名」の順にすること、そして姓と名をはっきりと区別させる必要がある場合は、姓を大文字で表記することが定められました。

(例)名刺太郎さんの場合
Meishi Tarou もしくは MEISHI Tarou

現状では「名→姓」と「姓→名」の順が混在していて、むしろ「名→姓」の方が主流かもしれませんが、これから「姓→名」の順の浸透が予測されるのであれば、こちらを採用しておけばよいかもしれませんね。

「電話番号」を名刺に英語表記する場合

「電話番号」を名刺に英語表記する場合

電話番号を名刺に英語表記する際のポイントは、「電話番号の種類を表記方法」と「国際電話番号の表記の仕方」の2つあります。

電話番号の種類ごとの表記方法

名刺に記載する電話番号の種類は、固定電話の他に携帯電話、FAX、内線、フリーダイヤルを表記することが考えられます。
それぞれの表記方法は以下の通りです。

  • 固定電話:Phone(Tel、TelephoneでもOK)
  • 携帯電話:cell-phone、cellular phone、personal phone 、mobile 、mobile phone
  • FAX:Facsimile、FAX.(ピリオドは合ってもなくてもOK)
  • 内線:ex.(Extentionの略)
  • フリーダイヤル:Toll Free

国際電話番号の表記方法

名刺に電話番号を英語で表記する際は、国際電話番号で表記するパターンもよくあります。
まずは弊社の番号で例を見てみましょう。

(例)

【通常の電話番号】073-488-3816
【国際電話番号】 +81-73-488-3816

「+」は国際電話番号を表し、「81」は日本の国番号を表しています。
また、通常の電話番号の初めにある「0」は、国内電話であることを表しています。
したがって名刺に国際電話番号を記載する場合は、電話番号の初めの「0」を取り、「+81」をつけたしたものを記載するのがスタンダードです。

まとめ

まとめ

2回にわたって名刺の英語表記の方法についてお伝えしました。
これから更に国際化が進んでいくと考える現代です。
名刺も国際化に対応しておけば、より大きな市場でビジネスチャンスが広がっていくかもしれませんね。


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