高級感のある名刺は用紙選びが肝心!デザインのポイントも合わせて解説

日本のビジネスシーンにおいて、名刺は企業や店舗のブランドを代表する『顔』です。
権威性を演出したかったり、店舗型ビジネスでクオリティの高さをイメージさせたりしたい場合は、名刺もそれ相応の高級感のあるモノを選ぶ必要があります。 そこでこの記事では、高級感のある名刺作りにもっとも重要なパーツとなる用紙選びについて、さらには、デザインのポイントも合わせて解説します。
老舗店や高級店、さらには権威性の高い職種の方は、ブランドイメージ向上のためにどうぞ参考にしてみてください。

高級感のある名刺は用紙選びが肝心


1枚の名刺に込められたメッセージは、単なる記載データを伝えるだけではありません。
フォント選びやレイアウトなど、データ以外に相手に伝える要素は実にさまざまです。
特に、用紙選びは重要なポイントで、高級感を演出したい店舗型ビジネスなどでペラペラな用紙を選んでいては、ブランドイメージの損失につながりかねません。
ある程度の厚みを持った用紙を選ぶことは当然ですが、それ以外に気をつけるべきポイントはいくつもあります。

ツヤの有無で変わるイメージ

一般的な名刺用紙は、コート紙に代表されるツヤのあるタイプと、マット紙などのツヤのないタイプがあります。
通常の名刺であればこれらは好みで選んでしまっても、なんの問題もありません。
しかし、こと『高級感のある名刺』ということであれば、やはりツヤのないタイプの方が好印象を与えられるでしょう。

手ざわりにこだわる

ツヤのある・なしに関わらず、一般的な名刺は表面がつるつるした用紙が使われることがほとんどです。
これは、印刷のノリなどを考えれば当然のことではありますが、和紙やエンボス紙などの『ザラザラした』用紙を使うことにより、手ざわりという『触感』も含めて高級感を演出することができます。
こうしたタイプの名刺用紙は、印刷のノリが悪く一般的な大量印刷には向いていないため、その分しっかりと印刷されたものはその品質も合わせて高級感をアピールすることができるでしょう。

カラーにこだわる

色が与える高級感も重要です。
紙色を変えることで相手に与える印象も大きく変わりますし、そのチョイス次第でリッチにもチープにも変わってしまいます。
一般的に原色系のカラーよりは、アイボリーや生成りのようなナチュラルカラーや、中間色のカラー用紙を選べば、高級感の演出には一役買ってくれるでしょう。
ただし、黒や赤など主張の強い色の場合も、印刷色を工夫してマットカラー用紙を使うことで、個性的な高級感を演出することができます。

紙素材以外の名刺用紙

手ざわりや色にこだわることは、高級感のある名刺を作る場合の大切なポイントです。
しかし、あえて紙素材以外の名刺用紙を使うことも、意外性のある高級感を演出できます。
紙素材以外にも、次のような素材が名刺用に用意されていることが多いようです。

  • ヒノキなど香りも楽しめる木製名刺
  • 極薄のアルミ素材などクールな印象の金属名刺
  • 透明で個性的なプラスチック名刺

高級感のある名刺デザインのポイント


用紙選びにこだわることが、高級感のある名刺作りの一番の近道ですが、デザインのセンスがなければすべて台無しです。
ここでは、代表的な高級感のある名刺を演出するためのデザインポイントについて、ご紹介します。

フォント選び

通常名刺用に使われるフォントの種類は、大きく分けて次のように分類されます。

  • 明朝体系
  • ゴシック体系
  • 筆記体系
  • オリジナルフォント

視認性としてはゴシック体系が一番ですが、高級感としては今ひとつ。
逆に明朝体系や筆記体系は細めの書体が多く、アイキャッチ的な力は弱いのが特徴ですが、名刺で使用する場合にはそれがかえって品の良さをかもし出し、高級感を演出してくれます。
また、各種オリジナルフォントの中にはあえて高級感の演出を求めて作られたものも少なくありませんので、印刷会社がどんな書体を持っているのかを確認してみるのもおすすめです。

シンプルイズベスト

ブランドイメージをより的確に伝えるために、多色のブランドカラーを使ったり、写真などの画像を利用したりすることもあるかもしれません。
しかし、こと『高級感のある名刺』ということに限ってみれば、色数などもできるだけシンプルなもののほうが、より求めるイメージに近づけることができます。
色数だけでなく、掲載する情報もあれこれ詰め込みすぎず、シンプルなデザインを目指したほうが、高級感の演出にはより効果的です。

特殊加工で高級感を演出

できるだけ情報をシンプルにまとめ、色数をしぼったデザインとするほうが、より高級感のある名刺となることは間違いありません。
とはいえ、ブランドロゴなどをしっかりと描きたい時もあるでしょう。
そんな時は、銅版印刷(エンブレービング)や浮き出し印刷といった特殊加工を用いて、紙自体の凹凸による陰影でロゴマークやテキストを描くのもおすすめです。
また、金や銀をはじめとするメタリックな特殊カラーや、箔押し加工。
ある程度以上の厚みを持った用紙の場合、紙自体の縁(四辺)を色付けするのも、相手の名刺入れの中で見つけやすくなる効果などもあわせもち、高級感とアイキャッチ性を兼ね備えた特殊加工としておすすめします。

まとめ

高級ブランドや老舗飲食店などの店舗型ビジネス、さらに士業や高額コンサルタントなど権威性を求められる職種において、ブランドイメージを高める高級感のある名刺を作るポイントを解説いたしました。
高級感を演出する一番のポイントは、やはり用紙選びです。
しかし、それ以外のデザインを工夫することでも、一味違った高級感のある名刺は製作できます。
大事なのはやはり、あれもこれもと欲張りすぎず、できる限りシンプルに情報を伝えようと意識することです。
自社の情報を精査して、シンプルにして五感に訴える名刺を作成し、ブランドイメージの向上を図ってみてください。